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December 21, 2004

ポーラーエクスプレス

■原題 THE POLAR EXPRESS
■監督 ロバート ゼメキス
■公開年 2004年
■星  ☆☆☆

■説明
主人公は、もうそろそろサンタが信じられなくなりそうな年頃の男の子。いるのかいないのか、気になって落ち着かない。「いない」と思える証拠をスクラップしたりしながらも、サンタの正体をみきわめたいと寝たふりをしながら待っていたのだ。両親はすっかり息子を寝たものと思い、「急行列車が来ても目が覚めないよ」なんていいながら部屋を出て行った。

■感想
トム・ハンクスが何役もやっているのですが、アニメなので、トムハンクスの必然性が感じられない。
オマケに見たのは 息子と一緒に日本語吹き替え版でしたので(--;)、彼の吹き替えの妙はあじわえないままでした。
 トム・ハンクスが子どもの頃に大好きだった絵本の映画化ということでしたので、絵本を検索してみると、オールズバーグ(ジュマンジの絵本の作家:クリス・バン・オールズバーグ)作だそうです。
この絵本は未読ですが、ジュマンジの緻密さの中に 静けさと不気味さがある奇想天外なストーリーと通じるものがあるのだろうと思いました。

絵本はこちら。

急行「北極号」
クリス・ヴァン・オールズバーグ 村上 春樹

あすなろ書房
2003-11-10
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ジュマンジはこちら
ジュマンジほるぷ海外秀作絵本シリーズ
jumanji.jpg

 どこからともなく轟音とともに、自宅前(線路もないのに)にあらわれた急行列車は大きくて黒い影をおとし、そこから降りてきた車掌は、お世辞にも「サンタのように親しみやすい」雰囲気を持った人ではありません。どうしよう、乗ろうか乗るまいか、迷う主人公に 「乗ったほうがよいとおもう」とにこりともせずに助言をした車掌は、後ずさりする主人公を見て 「どうぞお好きに」とつきはなし列車を発車させるのです。 好奇心を押さえきれずに追いかけて乗ってしまった主人公。

 サンタの存在を信じているか信じていないかというのはこの映画を見るときに大きな差となってでてくるように思います。私は悲しいことに大人であり、息子にプレゼントをする側の人間なので、話にのめりこむことができませんでした。

 しかし、映像的には見所満載のものがあります。ネタバレにつながりそうなので以下フォントの色を変えます。マウスで反転させて読んでくださいね。

まず、最初に不気味で怖いという思いを乗り越えて乗った急行の中の楽しいこと。ホットチョコレートを配る給仕さん達のパフォーマンスも素晴らしく、わくわくとします。そうしてあっという間、一瞬でまた静けさが戻ってくる。 本当に北極点(サンタの居る場所)まで行くのだろうか。 クリスマス前の町中の楽しくうわついた雰囲気とはまた違った列車の中。大変なアドベンチャーもあります。列車の屋根伝いに移動すると、そこで火をたいてまるで野宿でもしているかのようなhobo(しかし、幽霊のような存在)に出合ったり、ストーリーは一貫して冒険物語です。

くだらないことですが、日本語吹き替え版ならではの(大人の?)楽しみもありました。
子どもたちが見ることを想定して、いたるところの映像が日本語化されているのです。
辞典を開いた主人公が見たものは 「生き物はいない」という日本語の文字だったり、そのほかこの物語のあちこちの映像が日本語化されています。(これってどうやって配給してるんだろう。大変だなあ)なんて思いました。

 当初この映画を見た時点では、クリスマスなのに全く楽しそうではない、どこか「しん」と静まり返った不気味な雰囲気に違和感を覚えたのですが、これは多分「オールズバーグの本の映画化」ということだからではないかと思うのです。あの雰囲気を壊さないように、あのミステリアスな物語をそのまま映画にという配慮があったのではないかと思いました。(しかし、私のようにオールズバーグの本を読んでない人からするとどうでしょうね。)以下ちょっとおもいつき。フォントの色がかえてあります。

それから、今になってみるとこのしんとした不気味な雰囲気はサンタに会うシーンのにぎやかさを引き立てているようにも思います。


 映像の話をすると、3Dアニメ(っていうか最近のCGとアニメの差がよくわかってないんですよ。アニメでも最近はコンピュータ使ってるのが多いですし〜)です。検索で知ったのですが、Pocket Warmer (ポーラー エクスプレス)によると


モーション・キャプチャーをより発展させてパフォーマンス・キャプチャーと呼んでいる技術で作られています。細かい表情までキャプチャーするため、全身に取り付けるマーカーの数とカメラの数を大幅に増やしたようです。

ということでした。なるほど。トムハンクス 一応アニメの中で演技してるんだ。。。演技度合いを見逃したのが残念。

 好きと嫌いがわかれそうですが、公開中に(この場に公開中にレビューを書くことは珍しいですね)見にいけて興味があるようだったら 映画館に行ってみても良いかな?と思います。
多分、予告編でも見られるようなスピード感溢れる描写や迫力のある描写が、家庭でDVD鑑賞となるとスクリーンの大きさによって楽しみ半減することがあるのではないかと思うので。 もし私がDVDでみたとすると「つまんない映画だったね」と思いそうな予感もあったりして。(問題発言?)
 
 しかし、あまり興味がないのに見に行く必要があるかというと なさそうだなあ。。という感想でした。ちょっと中途半端な映画という感じもします。

 映画をみて最後に思ったのは

私にはもうとうに鈴の音が聞こえないんだよね。ってこと。
これがこの映画を見た時の感想の温度差になりそうに思いました。
そうして 息子のようにサンタの存在を信じている子からみたらこの映画はどんな感じなんだろう。また、主人公のように サンタの存在を信じられなくなりかけた子が見た場合それから数年してときは、どんな感想を持つだろうと思いました。
 しかし、親としてこねくりまわした考えを書いちゃうと サンタの存在というのは、子どもを大切な存在としてとらえ、プレゼントを贈ってよろこばせたいと思う親心の集合体だということだと認識すると たしかにサンタはいるんだよなと思う今日この頃です。 そうして、その愛情の集合体ならば信じることは私にもできるぞ。

 

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