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August 28, 2003

陰陽師(鳳凰の巻)

原題 陰陽師(鳳凰の巻)
監督【著者】 夢枕獏
出版社 文春文庫
★★★★★
陰陽師 鳳凰ノ巻文春文庫
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説明
陰陽師の第4巻。
今回も安部晴明と 弘雅のみやびやかで 不思議でゆったりとした時間を堪能することができる。

感想
 少し陰陽師の世界から離れた本ばかり読んでいたので このゆったりしたテンポになれるのにほんの1ページくらい待つ必要があったが、そのあとは一気に物語に引きずり込まれて堪能した。
 もののけがでてもあまり凄惨でなくゆったりした時間が流れていくのが良い。もののけにはもののけの筋の通った言い分(因果関係)があるのが落ち着く。特に晴明の呪についての解釈が宗教観とでも言えるようななるほどという心地よい落ち着き方だ。(私は特定の宗教を信じていないのですが) 内容に少し触れると、念仏を唱えながら山に入っていった僧侶が命絶えた後もしゃれこうべとなって念仏を唱えつづける。その骸骨の中の舌が赤々とまるで生きているかのようだという話しから、「どこぞの君に心を奪われて人は鬼になるときがある。」「執心が強ければ人は鬼になったりするときもある」「法華経を誦して、極楽浄土を願うというのも、執心ということでは同じさ」という下りがある。まさに。そういうものだなあと思う。

Big Fat Cat GOES TO TOWN

出版社 幻冬社
★★★★
Big Fat Cat GOES TO TOWN BIG FAT CAT SERIES
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説明
ビッグ・ファット・キャットの2冊目
今回はとぼとぼと歩く主人公の目に新しいショッピングモールの広告がうつるところから。
  モールには空きがあるらしいのでそこを借りたいと思うが迷うエド。

感想
最初の1巻は 「ふうん。ちょっと簡単すぎたかな」と思ったり、でも後半の解説はこんな風に解説されるとわかりやすいし、そういうことなのかという初めての発見もあるなあと思う程度だったのだが※、2冊目は一気に物語として面白くなってきた感じ。
 最初は気になっていたルビもあまり気にならなくなってきた。後半一気に物語は事件にまきこまれて、2巻を最後まで読むと、次の3巻を読まずに入られない話の展開だ。(失敗したとおもった3冊まとめ買いはこれでよかった。この本は一冊に入る物語の量が少ないので 全部の巻を通して読んで初めて1冊の本を読んだという感じ)

BIG FAT CAT AND THE GHOST AVENUE

出版社 幻冬社
★★★★
Big Fat Cat AND THE GHOST AVENUEBFC BOOKS
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説明
知らない町で気を失っていたエドは老人に声をかけられて目を覚ます。ここはどこだろう。ゴーストアベニューとよばれていた昔の町だ。
 今はごみと廃墟となった町並みが続いている。

感想
一気に3巻になると面白みを増してきたなと思ったら、解説編にそのあたりの事情が書いてあった。
どうやらビックファットキャットは 1巻から順にレベルアップしているそうだ。つまり、「読み物」としての記載が意図的に後の巻に行くにしたがって増やしてあるらしい。一巻が退屈だったのはそのせいかもしれない。 
 考えてみれば、英語の教科書がそうだった。
最近は違うのかもしれないが、読んでいても楽しくない。それは、レベルに合わせるために そういう楽しい文の修飾を取り去っていたからかもしれない。

2003年夏に次の巻がでると書いてあるが、夏は丁度すぎようとしている。次の巻が出るのが待ち遠しいところ。

踊るポケモン秘密基地

★★★

説明
前座ってことですね。繰り返されるギャグに「こうなるだろうなあ」とねたがわれていてその繰り返しのあほらしさが面白いという映画。

感想
ただ。山田花子の声がいまひとつ。
 ニャースのキャラクターとあの「ドリフ」(ああ、古い)のギャグにも通じる繰り返し技。
私は、ばかばかしさとポケモンたちの愛らしさに結果的には ジラーチよりもこちらのほうが好きだった。

七夜の願い星ジラーチ

★★
劇場版ポケットモンスター...
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説明
千年彗星のおとずれとともに千年に一度目覚めるというポケモンジラーチをめぐってのものがたり

感想
これはどうも入り込めませんでした。一夜にしてできあがったポケモン遊園地はとても楽しそうでこういう遊園地あったら結構流行るかも。。と思ったりしたのですが、いまひとつ今回の首謀者の気持ちが中途半端で「なんや?その動機」と思ってしまったことが原因のひとつかと。
 動機も動機ならやってみて大変なことになってしまってその結果結末への結びつけがちと?
「ああ、勘違い」ではすまないことです。もう少し書き込んで欲しい。<子供のアニメだってば 。
復活したポケモンはなぜか 物の怪姫を思い出すような映像でううむ。
エンディングの歌はよかったけど、中で口ずさむ歌が 「ドゥドゥ」ではいまひとつ。あれは歌詞がなければ子守唄になりにくい節だと思う。エンディングで歌詞の効果を狙うのだったら月並みだけどハミングくらいのほうが良かったと思うのは私が古いからだろうかなあ。

語感からしてドゥドゥという言葉は強い空気の流れと舌を使った発音が必要で、どうも子守唄には不向きな気がするが、実際は、赤ん坊はおなかの中にいる時には 心臓の音やらいろいろな音を聞きながら寝ているそうで、そういう音(胎内音)を聞かせたらよく眠るらしい。たしかに、私も騒音を聞きつづけると眠くなる経験を何度かしたことがあるからこれはこれでよいのかもしれない。
大王はそこそこ楽しんでいた様子。

August 23, 2003

Big Fat Cat and The MUSTARD PIE

監督【著者】 向山貴彦
出版社 幻冬舎
★★★
Big Fat Cat and The Mustard Pie BFC BOOKS
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説明
世界一簡単な英語の本ということで、どんなものなんだろうと購入。
 前半は絵本になっていて簡単な英語の物語のあとに解説があります。

感想
話としては、導入部だけ。
英語は少し簡単すぎるかな。という感じ。
中学生で文章が読めるようになり始めた頃にオススメです。
 
後半の解説について、なかなかこういう細かい解説がある本にはお目にかかれないので わかりやすくて良い本だと思います。

※「この表現が 彼のこういう気持ちを表している」とかそういう解説ってめったにないと思う。また文法的に不完全な文についても解説されている。
http://www.studioetcetera.com/bigfatcat/ (足跡から入ります)

ハリーポッターと秘密の部屋

原題 HARRY POTTER and the Chamber of Secrets
監督【著者】 J.K.ROWLING
出版社 BLOOMSBURY
★★★
Harry Potter and the Chamber of Secrets...
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説明
ハリーの魔法学校2年生の出来事。
大切なお客様がいらっしゃるのに、突然現れた家につく妖精ドビーがいろいろなごたごたを起こします。

例のごとくおじさんたちにいじめられているハリーを友達のロンたちが 空とぶ車で助けに来ます。


感想
途中まで読んだところで、映画を見てしまったのでちょっとペースダウン。
 
謎解きに関してはどうも中途半端な気がして「そうだったのかあ」というすっきりした気持ちが少なかったのが残念。

The Twits

監督【著者】 ROALD DAHL
出版社 A PUFFIN BOOK
★★★
The Twits (Puffin Novels)
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説明
子供向けの薄いペーパーバック。
かわりもののTwitさん夫婦の出来事です。
ヒゲをはやした人はどんな風に顔を洗うんだろう。シャンプーするんだろうか。とか そんなことからはじまってずいぶんと変わり者の夫婦のへんてこな物語がはじまります。

感想
書評を見て、なんとなく購入して読み始めた。最初から目の付け所が面白いのは面白いけれど、大人としてはいまひとつ。(やっぱり子供向け)
ただ、ふと「大王が大好きな話かもしれない」と気づいたので、挿絵をみせながらお話しをかいつまんでしたところ「次はどうなるのどうなるの?」ととても楽しみに聞きたくて聞きたくて我慢できない様子。今日はここまでね。と言っても、次のページの絵だけで良いからみせて!という調子。
 私だけだったら読み終えることのない話も 子供の心になって読むととても楽しい本です。幼稚園年長くらいのちょっぴり汚いものや めちゃくちゃなことが好きな頃に受ける話かも。 醜い考えというよりも、ヘンな二人の物語。

どーもどーもパラダイス

監督【著者】 ファン・ボルガ
出版社 中経出版
★★★★
どーもどーもパラダイス―お...English Zone Books
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説明
留学生だったファン・ボルガさんの日本での体験を面白おかしく書いた英語の本です。
 読んでいると、「そこまではないでしょぅ」っていうこともありますが、日本人の姿が面白おかしく書いてあり、それは私も日常生活で体験したことのあるものも多いです。
 前半は留学生時代、後半は会社での出来事が書いてあります。


感想
高校生程度の英語と書いてありますが、たぶん中学生から高校生でよめそうな簡単な構文と英語です。

内容が面白いためどんどんと読み進めることができます。
外国から日本を訪れた人が経験するだろうなあと思いますが、会社編では、学校を卒業して社会人になったばかりの大学生なども体験することではないかと思います。

ある意味、学生も異邦人なんですね。
英語が嫌いな人にオススメの一冊です。

女の人差し指

監督【著者】 向田邦子
出版社 文春文庫
★★★

説明
向田邦子のエッセイ集。

感想
私は、こぎれいにとりつくろった話よりもある程度本音があるほうが好きなので、少し物足りない部分があった。
が、脚本についての思いいれについての記載は著者の思いがちりばめられていて 面白いと感じた。

 それと、紀行文。これは面白くてそこに行きたくなる。

青い鳥のゆくえ

監督【著者】 五木寛之
★★
青い鳥のゆくえ角川文庫
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説明
メーテルリンクの青い鳥からの考察

感想
教訓的な話だった。相性があるのかいまひとつ心にひびかなかったので。

August 21, 2003

ハリーポッター賢者の石

原題 Harry Potter and the Sorcerers Stone
★★★★★
Harry Potter and the Sorcerers Stone...
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説明
ハリーは両親をなくしてしまい、叔父の家に済んでいる。ある日、魔法学校から手紙が送られてくる。


感想
ハリーポッターといっても、実はペーパーバックで読んだので、(英語苦手)きちんと把握できているかどうかちょっと心配でした。
 でも、この本さくさく読み進めることができてすごく楽しかったです。

 後半まで、「なるほど。実はそうだったのかあ〜」などと思いながら、どんどんはまって読みました。
 よく練ってあると思います。

 映画をみても この苦手な英語で読んだほうが面白くて、先に読んでよかったなあと思っています。

また、これが読み通せたのは、最初の一ページ目をメルマガで読んだことからでした。
いつのまにかメルマガを追い越してよんでいました。

August 10, 2003

村上朝日堂の逆襲

監督【著者】 村上春樹
出版社 新潮文庫
★★★★
村上朝日堂の逆襲新潮文庫
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説明
村上春樹はいまひとつ村上龍とごちゃまぜになっていて、おまけにわからない本「ねじまきどり」とか。。そういうのが多いと思っていたのだが、これは連載だろうか。身の回りのことがいろいろと書いてある随筆。

感想
小説よりもこちらの方がずっと私は好みだ。
間違いについて、車について、など親近感を持ちながら「うんうん」とうなずいて楽しく読めた。

ちょっとした時にさらっと読める。

安西水丸さんの絵も丁度良い具合に親しみを増す効果があるような気がする。

マイノリティ リポート

原題 MINORITY REPORT
公開年 2002年
監督【著者】 スティーブン・スピルバーグ
★★★
マイノリティ・リポートMinority Report
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説明
未来世界では、超能力者による殺人予告をもとに殺人が発生する以前に犯人逮捕するというシステムが開発されていた。

感想
なんでわざわざ未来なのに予知夢を機械に伝えて「木を削って玉を作って名前を書かせコロコロ転がして出す」必要があるわけ? とか
 こんなの機械側のプログラムを一瞬かきかえとけば簡単にデータ捏造できそう。なんて思ったり。
いちいち網膜を走査されて、広告に名前を呼ばれたんじゃうるさくてしょうがないや。
なんておもったり、
 画像を操作するのに、そんな大層な振りが必要なんて、ちょっとねえ。非現実的。
とか。大体透明のタイルにデータが入っているにしても、未来にしてみれば、保存できるデータ量が少なすぎるんじゃないかいな。なんていうイチャモンはぜ〜んぶ 「ま、SFだから」ということにしてSF物大好きな私は点が結構甘めになってしまいます。

 SFの機械は見た目が気に入ればそれで良いのじゃ。<大甘。

ちょっと横道にそれますが、この透明なパッドからデータを読み出したりというのは、以前ちょっとテレビでみたDataTilesというものに似ています。
http://www.csl.sony.co.jp/person/rekimoto/papers/i2001.pdf
http://www.shift.jp.org/053/interaction2001/indexj.shtml
一つ一つの透明なタイルが オブジェクト化された機能を持っているわけですが、それを並べて関連付けることで双方のデータのやり取りがあり機能するというものだと紹介されていたような記憶があります。パソコン上のバーチャルな世界で相互のパッドのやり取りをするというツールもありますが、
http://hokkaido.yomiuri.co.jp/kikaku/kikaku_s011102.htm
透明なパッドという実物があるところはやっぱり訴求度が高いような気もします。

話を映画に戻して
 筋としては、早くからネタばれたことなどで ☆二つ。未来の町のデザインが好きだった(あの車も面白い。)ので、映像に関するおまけで +α で 大甘の☆☆☆

====以下ネタバレ


どう見ても人権侵害のプリコグ。最初から怪しいとおもっていたよ〜。の黒幕。
「いつ私がそういいましたっけ?」という古典的なボロの出し方。
SFでなかったら。☆程度かも。
そういえば、あの植物!さりげなくサラセニアなんかもおいてあったのも面白。

鉄甲機ミカヅキ 序夜

★★★
鉄甲機ミカヅキ 序夜(第一巻)

説明
 近所のマルイ処分市で新品350円になっていたビデオを大王が欲しいというので購入。
いじめられっ子の風雄は、古代文明研究中に ウテルス(想念を具現化する物体)に飲み込まれた岩佐哲郎の子供。毎日、いじめられている。
 
 そんなある日、ウテルスによって具現化された巨大なスイカが現れた。


■感想
 と、書くとなんや?こりゃ?と思われるでしょうが、これは、たぶん子供の映画ではなくアニメとかロボットが好きな戦後のテレビ世代の大人向けの映画ではないだろうかと思う。
 
 ミカヅキはどことなくテレビの初期に放映されたロボットを思わせるようなフォルム。現代風の町並みに混じって、時々、テレビチャンピオンの山田卓司さんが作るような戦後の日本のような町並みが混じったり、なぜか逃げる人の中に大八車があったりという新しいものと古いものをミックスしたような不思議な感覚の映像であった。

 内容的には 子供がいじめられすぎ。いじめられた鬱憤を粘土で晴らしたり、言われるままにかつ上げされたり。そんな子がオタッキーな雰囲気のヒーローになっていく姿は 親としては「ちょっとなあ」と思わずにはいられないのだが、見た目動きが鈍そうなミカヅキがCGで思いもよらない早業で動いたり、というところの意外性が良い方に働いているなあという雰囲気であった。

 これは序夜だそうでこの後いくつか話しが続くらしい。
http://shop.ponycanyon.co.jp/cxtv/drama/ta/p16103.html