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October 20, 2006

(ネタバレ) ベティ サイズモア

注意)多少のネタバレ
この記事は ネタバレを含む感想です。物語の概要のみ知りたい方は、下の ■説明 の部分のみお読みください。

■原題 Nurse Betty
■監督  ニール・ラビュート
■星  ★★★★

ベティ・サイズモア
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■説明
 冒頭は筋を知らずに見たほうが面白いけれど、どうしても知りたい方は以下を読んで
 ベティは、昼ドラマに夢中になっている主婦。ドラマ放映中はテレビ画面に釘付けで、カップを見ずにコーヒーを注ぐワザも身に着けてしまった。 今日はベティの誕生日、職場の皆は暖かいけれど、ダンナはまったくそんなことは覚えても居ない様子。

■感想
 この映画が面白いと感じるか、面白くないと感じるかの分かれ道の一つは、レニー・ゼルウェガー が、好きか嫌いか(許せるか許せないか) もうひとつは、きちんとした物語でなく、現実と虚構がぐちゃぐちゃになったような世界を味わいたいか味わいたくないか。(ありえないことを許せるか許せないか) というところにありそうな気がする。

 かなり異色の映画だと思った。

それにしても、ベティの旦那さん。なんとまあ、不快な人で、「よくまあこんな人と結婚したわね」と言いたくなるような人。それに引き換えベティの、「純粋な学生のまま主婦になりました」というよく言えば清純さ、悪く言えばカマトトぶりがなんとも良い対照を成していると思う。
 
 レニーは、有名になったブリジットジョーンズの日記で始めて見たと思うのだけれど、あれよりもずっとかわいらしい。本当に純真無垢ではないだろうかというような表情が上手い。
 ブリジットジョーンズのときは、かなり体重を増やしたと聞いたことがあるから、こちらのほうが本来の彼女なのかもしれない。
<ネタバレ>  ストーリーの中でもオヤジに惚れこまれてしまうが、<〜ネタバレ>たしかにある種オヤジキラー的なオーラが出ているように思った。

 この映画は、ベティが現実と虚構の世界を行ったりきたりしてしまう映画だ。ベティ役のレニーが大層上手い。すっかり虚構の世界にひたりきっているときの彼女は無理なくラブロマンスの中に入り込んでいて表情が違う。 そういう彼女を中心に回りはすっかりふりまわされてしまい、今度は見ている私たちまでもが 「アレ?こうなっちゃうの?」と振り回されてしまう。

 <以下ネタバレ>
振り回しのテクニックは最後の最後。仕上げまで余念がない。実話をもとにした映画では、映画の最後に 「その後主人公はどうなって、周りの人はこうなりました」と字幕で出たりするのだけれど、最後まで何気なくみていると、「あれ?この映画、実話だったっけ?」と錯覚させようとしているがごとく、そういった字幕が出てニクイねえー。とうなってしまった。(いや、そこまで映画に没頭してみている私も私だけれど)<ネタバレここまで>

 ものすごくヘンテコな映画なんだけれど、どんなに後ろ向きの素材でも、本人さえ前向きだったらなんでも前向きに進んでしまうのではないかとおもわせてしまうような強力なレニーの笑顔と演技力(われに返ったときとの表情の差がすばらしい)が 見所だと思った。

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