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■原題 ウォーターボーイズ WATER BOYS
■監督 矢口史靖
■星 ★★★★
ウォーターボーイズ...
■説明
男子校弱小水泳部部員の妻夫木。 試合も散々、とうとう最後の一人になってしまった。
そんな水泳部に赴任してきたのが、可愛らしい新任教師眞鍋かをり 。 眞鍋かをり をみるやいなや、突然入部希望者殺到。ところが眞鍋かをり は、「私はここでは教えられない。ごめんなさい。」と涙ぐむ。
■感想
面白いと聞いて、やっとレンタルでみました。 明るい青春映画というカンジ。いいんでないでしょうか。
たぶん、今高校生の真っ只中の人にはもっともっと楽しめる映画だと思います。
私の周りに、テレビや映画に影響されて プールでシンクロしたいという小学生が沢山います。
この映画をみて納得。 オトコのシンクロって聞くと、シンクロ自体で笑いをとるのかと思ってしまいますが、予想に反してシンクロシーンはとても綺麗。
たしかにオリンピックと比べてしまうと見劣りはするかもしれませんが、男の子らしさがあって、楽しく素敵なシンクロになっていると思います。
あいかわらず、癖のある役柄の竹中直人、柄本明、はまり役の杉本哲太もうまい具合にきっちりと収まって、桜木女子高の平山綾も可愛らしい。
「軽い楽しさ」を期待してみてほしい映画でした。
ウォーターボーイズ サイトはこちら。
上記サイトの「シンクロ」に書いてあるアクロバット部分に関して演技を構成した畠山くんの
>畠山くんは高校時代を振りかえり、高校3年と言えば受験勉強や予備校とのかけ持ちで大変ですが「文化祭で演じきったあとの達成感と感動は、言葉には尽くせないものがあるんです」
の言葉はなるほどとうなずいてしまう。
原題 ★くまのチロ吉ものがたり★ もえるイロイロ島
作者 沖井千代子
絵 田畑精一
星 ★★★★★
説明
広島の町に住んでいる ジュン・ケン・ミミコは友達。ミミコはいつもぬいぐるみのくまのチロ吉をつれている。今日は、ミミコがお母さんからセロファンをもらったので、それをもってジュン・ケンと会った。
公園にいるおじいさんに、船を折ってもらおうと思ったのだが。
感想
子どもの頃に読んで好きで好きでたまらなかった 3人と1匹の冒険物語。
子どもが私が読んだ年齢に近づいてきたのでいても立ってもいられなくなり探しました。ところが、絶版。
図書館にあるとのことで夏休み。図書館で書庫の中から探し出し、家でよみなおしてみました。
物語の最初の部分など、今では使われない単語やあまりなじみのない単語ががひしめいていて、子どもがそのまま理解するには多少のハードルがあるかもしれないものの、物語の要素として、大変充実していることにあらためて気がつきました。
(例)「えんさき(縁先)」:縁側がある家は今ではまれではないでしょうか。「足踏みミシン」「遊園地」:これは今でいう公園のこと 「遊動円木」:これは私にもどういうものかわからないので検索してみました。(2つの支柱の間につるした鉄製の板に子どもが座り、ブランコのように揺らす) など。
子ども達は、なにか特殊な能力があるわけでもない、小さな約束も破ったことがあるようなただ普通の子ども達。その子ども達が巻き込まれた冒険の旅で、ぬいぐるみのくまを含め、一生懸命おかれた状況を打開しようと力をあわせて考え、行動します。
また、心理描写がとても豊かで、大人になった今でも、チロ吉と子ども達3人の仲間になってイロイロ島探検をしているかのような気分で本を読みすすめられます。
表紙裏の単純な地図は、物語が進むにあわせて何度も何度も見た覚えがあります。息子に読んでやるときも、息子は何度も表紙裏地図をみながら物語を楽しみました。
今回読んでみてなによりも驚いたことはネタバレに繋がるので、色を変えますね。
なによりも驚いてしまったのは、その冒険で勝利を勝ち取るまでに犠牲者がでてしまいます。
つまり人の死というのがかかれているのです。 最近私が読んだ子ども向けの本には、人間の死というものは書かれているものはありませんでした。 昔話でさえ、人が死ぬという描写を抜かしてしまうというこのご時世。しかし、現実は人間は些細なことで死んでしまう生き物なのです。 ただ「残酷な描写をなくす」「死を描かない」ということが本当に子ども達のためになるかというと今の私にはそうは思えません。
仲間の死を本の中で疑似体験し、悲しい思い、やりきれない思いそういう思いを疑似体験することも必要なのではないかと思うのです。
今の子ども達は、核家族化が進み、死を身近に体験することは以前よりももっと少なくなりました。
そうして、体験する死は、幾ら殺しても大丈夫な死や、自分はヒーローで悪者を殺すという死ばかりです。 取り返しのつかない命を知り、命の大切さを知るという貴重な擬似体験は本からも奪われつつあるのではないかと思ったのです。
死の描写をさける一方で、敵や架空の生物をどんどんと殺していくゲームや、どんなに攻撃しても相手が死なない(力を失うだけで、再挑戦ができる)ゲームが増えていくのは問題なのではないだろうかと、この本のなかで登場人物の死に涙を流しながら感じました。 実際の人間の死とは取り返しのつかないものなのに。
魔法も使えない、特殊能力のない普通の子ども達が力をあわせて困難をのりこえていく物語。
私がこの本に★を五つもつけたのは単なるノスタルジーだけではないと自負しています。
復刊してほしいと思います。
もし、復刊にご賛同いただける方がいらっしゃいましたら、下のリンクで復刊リクエストをお願いします。
http://www.fukkan.com/vote.php3?no=21950復刊ドットコムです。
ユーザー登録は住所など未記入でも出来ますので、よろしくお願いします。
■著者 中島らも
■星 ☆☆☆☆
中島らものさらに明るい悩み...朝日文芸文庫
■説明
朝日新聞に連載された 明るい悩み相談室の文庫本化3冊目である。
本当にこんなことで悩んでいる人がいるのだろうか?という面白い悩み満載。それに答えている中島らもも力の抜け具合が絶妙で、妙にほんわかとしてしまう。
■感想
連載当時から、こんな悩みを送ってくる人がいるのかと思っていたのだが、全て投稿の悩みだそうで、世の中には面白い人が沢山いるのだなあと妙なところで感動してしまう。
一番気に入ったのがこんな相談
「夫は読んでいる本にすぐ感化されます。ー略ー 最近では、話の内容で今どんな本を読んでいるのかわかってしまいます。私は本当の夫自身の気持ちと話しがしたいと思います。無理でしょうか」
中島さんは、
「昔見た洋画の中に書かれていた年配の男性は、非常なインテリで古今東西の金言や名言を全部記憶しています。状況に応じてその金言を披露しては人をケムに巻くといういわば「歩くアフォリズム」みたいな人なのです。 −略ー インテリのくだらなさを痛烈に皮肉ったギャグですが、たとえばこのおじさんから本の知識みたいなものを全部取り去ってしまったら、いったい何が残るのでしょうか。たとえ本からの知識であってもそれはその人の血肉なのです。そうしたものをぬきにして「本当の夫自身」というのはありえないのだと思います」
もう一つのお気に入りは
「朝の通勤電車の中で男の人同士のけんかがはじまりました。つり革につかまったうしろの人の肘が前の男性の頭に何度も触れたのです。前の男性は「こんな満員のときはつり革なんかにつかまらなくても人の動きに身をまかせといたらええねん」するともう一方は「おまえはそんな生きかたしかできんのか」と言い返しました。 どちらが正しい生きかたでしょうか。一年もたった今でもついかんがえてしまいます」
これについては、らもさんの回答は書きませんが、「ふふふふふ」と含み笑いをしてしまうようなお返事が、らもさんからあったのでした。
こういう本。私は結構好きです。
■監督 本郷みつる
■公開年 1996年
■星 ☆☆
映画 クレヨンしんちゃん...
■説明
幼稚園の遠足で行ったヘンダーランドは、実は悪い魔法使い達の基地だった。
■感想
子どもにはウケが良いようなのですが、大人は何回見ても途中で寝てしまう。
助けにいくまでのダラダラとした展開が我慢できないようです。
結局通しでは1回も見ることができませんでした。(寝てしまうので)。
夫も始まったらすぐに寝てしまうという。子どもには大うけ、大人には睡眠薬なのかもしれません。
これも好みの問題かもしれません。
しんちゃんもまだ今のようなスーパーマンぶりを発揮していなくて、幼稚園児という頼りなさが多少あるようなキャラクターです。
■著者 中島らも
■発行 双葉社
ロバに耳打ち
■説明
2001年3月から2002年6月まで「CINTAI」近畿版に連載されたもの。随想。
らもさんの肩の力の抜けた、リラックスした語り口が緊張を解きほぐすようにおもう。
■感想
中島らもさんは、朝日新聞の明るい悩み相談室で「なんだか面白い人だなあ」とおもってはいたものの、テレビで顔写真を見る程度で、本となったものを読んだことがなかった。
読んでみると、この題名の通り、独特のユーモアを感じ、それも、「他人に挑戦する」ようなものではなく、あくまでも自分の世界を淡々と語るような そういう語りに魅力を感じた。
なかなかこういう肩の力の抜けた自然な文というのは書くのが難しいと思う。これが彼の魅力なのだろうかと思い、次の本を読んでみようと思っているところだ。
中に「一升酒を飲む」というのがある。
昨日、酒を一升のんでしまった。ぶ厚いイカの一夜干しが手に入ったのだが、こいつがぐいぐいおれの手を引っ張る。十本の手で引っ張るのである。「お酒がほしいよう。お酒がほしいよう」イカがそう言っておれの左腕を引っ張るのだ。
かとおもえば、別のエッセイでは
家というものは、内包するものが肝心なのであって、ただでかいだけではつまらない
気楽に読めるけれども、くすっとわらったり、なるほどとうなずいたり、ゆるゆるとのんびりとした「らも時間」の中でリラックスすることができる時間が送れることうけあいだ。
通勤時など、本を読む気がしないときなどにもおすすめだ。
このエッセイ集の中にも、よく転ぶということが書かれていた。らもさんのご冥福をお祈りします。
■監督 原恵一
■公開 1999年
■星 ☆☆☆
映画 クレヨンしんちゃん...
■説明
見るからにアヤシイスーツ姿のダウジング部隊が何かを発見したのは野原家。
またもや、なにかに巻き込まれてしまう予感。 今回は丹波哲郎が 温泉の精として出演します。
もちろん、しんのすけ大活躍。野原家大活躍。
■感想
クレヨンしんちゃんが年を追うごとに、大人も楽しめる物語性を発揮してきた様子がよくわかる。
この温泉わくわくは、1999年。かなり見所が増えてきた頃だと思う。しんちゃんの無敵具合。いい味だしながらのがんばり具合が板についてきた頃ではないか。そうそう。野原家団結。ひろしの「ふんばりどころはガンバル」みさえの「相変わらず強い」 ひまわりの「見かけによらぬ強さ」という「おきまり」も楽しめる。
以下多少ネタバレ
今回は、丹波哲郎だけに 温泉Gメンあり、自衛隊大出動あり、ゴジラの音楽ありのエンターテイメント。
最初から最後まで アニメでありながらそこそこ大人も楽しめる楽しい映画。
■原題 X2 X-MEN UNITED
■監督 ブライアン・シンガー
■公開年 2003年
■星 ☆☆☆☆
X-MEN2 X2: X-Men United
■説明
前作でとらわれたマグニートはいまだ身柄を拘束されたままであるにも関わらず、大統領暗殺とも思える動きが ミュータントの手で行われた。そのミュータントは何者?狙いは何? X-MENたちの探索がはじまる。その影で、X−MENたちを陥れようとする動きがひそかに何者かによって進められていた。
■感想
2匹目のどじょうはいないだろうと思い、あまり期待せずに見たのだがかなり楽しめた。
つじつまを言い始めると、もともとが漫画なだけに、合わないところが沢山あるのだけれども、こういうものはアニメと同じようなレベルで つじつまを考えずに楽しむのが良いと思う。
何よりも今回登場するミュータントも魅力的。
煙のようにテレポートするナイトクローラー アラン・カミング(全身青くて顔がわからない(^^;))
東洋の美人 武器は長いツメと東洋武術の デスストライク=ユリコ ケリー・フー
映画の終わりとともに、だんだんと、メンバーがそろってくるX−MEN の活躍をもっと見たい!と思ってしまう。(続編期待)
ミュータントの哀れというのを前作以上に感じるのがX2.
楽しめば良いとかいたものの、セレブロ。前回はミスティークに入り込まれ、今回もさっさと人に入り込まれてしまう。 ユリコにミスティークが化けて入り込んだエリアも、同一人物が退室することなく入室しても全く問題なしである(退室管理されてない)。話しの中核をなすセレブロにおいては ミュータントのミスティークにはセキュリティは破られるにしても、今回は一般人にまでやぶられてしまうようではねえ。。。。次回作ではセキュリティ強化しないとあぶなくてやってられないねえ。なんて多少思ったのでした。;−P
2度目を見ると、「ああ、こうしていたのね」とわかる場面があるということは、ストーリーをしらないと何をしているか画面だけではわからない場面があるということかも。たとえば
ミスティークがユリコに化けてデータを盗み見るのが、マグニートの看守だったというのがいまひとつわからなかった。(私が人の顔を極端に覚えられないことと、脇役だとおもっていたことが影響しているかも)
また、その際に、たまたま セレブロというファイルを見つけて、セレブロの構造がばれていることを発見し、セレブロ2の存在を知るあたりは2度目でないと意味不明だった。
双方の施設構造図が入っているというところも1回目で見逃していた。(1回目にこの画面を見る時点では、観客はセレブロ2がつくられようとしていることは知らない)<私が注意散漫だっただけかも。
映画サイト:http://www.x2-movie.com/