January 2008 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 |
■著者 伊坂 幸太郎
■星 ★★★
ラッシュライフ (新潮文庫) | |
![]() | 伊坂 幸太郎 新潮社 2005-04売り上げランキング : 826おすすめ平均 ![]() ![]() ![]() ![]() |
■説明
ものすごく説明が書きにくい本。さまざまな職業、境遇の人たちが出会うなんとなく不思議な出来事。まったく無関係で不可解だと思っていた出来事の謎が少しずつすこしずつ解けてくる。
■感想
最後の最後になるまで、????と翻弄されっぱなし。 この本は私からみると村上春樹の本に似ている感じ。 意味不明さと妙な残忍さとそれを当然のごとくに現実味なくさらりと書いてしまっている感じというか。 「チルドレン」のことかと思う事件もさらりと盛り込まれていたりする。 「チルドレン」(おもしろかったー)を期待するとちょっと違うかも。
■著者 大崎 梢
■星 ★★★★★
配達あかずきん (ミステリ・フロンティア) | |
![]() | 大崎 梢 東京創元社 2006-05-20売り上げランキング : 36161おすすめ平均 ![]() ![]() ![]() ![]() |
■説明
駅ビル6階にある本屋、成風堂で起こる本にまつわる小さな事件。解決するのはもちろん書店員。
■感想
楽しい。楽しい。本好きにはたまらん本。お客の持ってきた少ない情報から、求めている本を探す彼らは毎日が推理の連続なのだ。
「あのじゅうにさーち、いいよんさんわん、ああさぶろうに」とは何??? 短編集です。
■著者 東野 圭吾
■星 ★★★★★
予知夢 (文春文庫) | |
![]() | 東野 圭吾 文藝春秋 2003-08売り上げランキング : 249おすすめ平均 ![]() ![]() ![]() ![]() |
■説明
助教授湯川(ガリレオ先生)は、友達の刑事草薙の持ち込む不可思議な事件の相談役。毎回わからない事件は彼のところに持ち込まれる。
■感想
テレビの 「探偵ガリレオ」の原作本。目次を見てドラマと同じタイトルが並んでいるので、「読んでも面白くないかなあ」とあまり期待せずに読み始めたら、ドラマとずいぶん設定が違っていて、内容もドラマと違う部分も多くかなり楽しめた。 pon1はドラマの方が登場人物が個性的で楽しいという印象を受けたと言っていたけれど、私は「『惚れたはれた』が出てくるドラマよりも、淡々と冷静な展開の本の方が好きだよ」と言った。 こちらは、ホームズとワトスンのような味のある関係が味わえる(と私は思ったりしている)。ドラマを見た人ももう一回楽しめること請け合い。
■著者 東野 圭吾
■星 ★★★★
分身 | |
![]() | 東野 圭吾 集英社 1996-09売り上げランキング : 2201おすすめ平均 ![]() ![]() ![]() ![]() |
■説明
「もしかしたら私は母に嫌われているのではないか-」鞠子が、そんな思いを抱くようになったのは小学校高学年のころだった。はっきりとそう思うわけではない。表面上は普通の家族。でも、ふとした母の表情やしぐさに違和感を感じる鞠子。
■感想
1993年に書かれたらしい。私が読んだ中では古い作品に分類される。根っからの東野ファンの中には「これは普通すぎる」と思われる方もありそう。でも、私としては、読後に重苦しいやりきれない気持ちにならずにすんでほっとしたというところ。 てっきり、東野圭吾の作風がそういうものなのだろうと思っていたら、そうではないことにこの本で気がついた。 私にとって読みやすい一冊だった。
■著者 万城目 学
■星 ★★★★★
鴨川ホルモー | |
![]() | 万城目 学 産業編集センター 2006-04売り上げランキング : 1135おすすめ平均 ![]() ![]() ![]() ![]() |
■説明
京大1年の俺は、葵祭のバイトで牛車を引いた。車は牛が勝手にひいてくれるので、俺はその横をゆっくりと歩くだけでよいのだ。そこで会ったのが「高村」。同じバイトをしていて、偶然同じ大学の1年生だった。
■感想
ホルモーって何? 舞台は京都。だいたいこの本がどんなジャンルに入るのかも知らず、「京大生の話か?」と読み始めた。きっかけは、「おもしろいという噂だから」である。そうして、最初の数ページを読んだら最後まで楽しく読んでしまった。
ああ、これは面白い。好き。私は楠木さん好きだねー。 妖怪アパートや、しゃばけが好きな人はきっとこれも好きだろうとおもいつつ。 次作の「鹿男あをによし」は今季ドラマ化だということ。ドラマを見るまえに読みたい。こちらは、また別の話のようだ。
ただ、国語に厳しい人は気になる言葉づかいが多いのかも。私は気がつかず読んでしまったが、「汚名を晴らす」という言葉が気になったというのがpon1の言。たしかに。汚名挽回が間違いで汚名返上が正しいという話は有名だけれど、汚名はそそいで、晴らすのは「濡れ衣」だったか。
前読んだ「陰日向に咲く」の「ら抜き」言葉は気になったけれど、私はこっちはまったく気付かずにさららーと読んでしまっていた。 こういう本ばかり読んでいると、本来の言葉がわからなくなってしまう危険性はありそう。
ま、それはそれとして、楽しい本だった。
第4回ボイルドエッグズ新人賞受賞作。