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April 05, 2007

図書館の死体

■著者 ジェフ・アボット
■星   ★★★★

図書館の死体
図書館の死体ジェフ・アボット 佐藤 耕士 早川書房 2005-03-09売り上げランキング : 309594おすすめ平均 starstar出来過ぎた話star面白い!starのめり込むの一言Amazonで詳しく見る by G-Tools

■説明
母がアルツハイマーになってしまったために、都会での仕事をあきらめて田舎町に戻ってきた ジョーダン・ポティートの新しい仕事は図書館の館長。 ところが、その町には、クレイジーと思えるほどのクレイマー ベータ・ハーチャーがいた。なんせ、どこの図書館にも置いてある文学作品と認められているようなものでさえ、猥褻本呼ばわりをして、それを置くのをやめないと、いまにも図書館を燃やしでもしてしまいそうな剣幕なのだ。
 今日も彼とベータは図書館でひと悶着あったその日、そのベータが殺されていた。

■感想
 本好きにはたまらない「図書館」という響き。私もこの「図書館」という響きにひかれてこの本を手にとってみたら、「アガサ賞」「マカヴィティ賞の最優秀処女小説賞」を受賞したと書いてあったので購入した。
 
 何よりも魅力的なのは、このジョーダン・ポティート(ジョーディ)の性格かもしれないと思った。彼が戻ってきた田舎町は不自然なほど 美女だらけ。 あの人もこの人も「美女」ときたものだから、読んでいる私の想像力では「外国人の美女」のバリエーションが尽きてしまいそう。そうして、ことごとくこのジョーディに気のあるそぶりがあるわけで、モテモテ状態。でも、これだけモテても、ふらふらと目移りせず、自分の好きな女性はしっかりとわかっているあたり、場面のはしばしで見える地についたものの考え方は「イイ人なんだなあ」と思わずにはいられない。

 美女度合いが高いのは不自然だというご意見もあるようだが、まあテレビドラマだと考えればよいのではないだろうか。もしくは、学生時代、男子校から進学した先輩の話では、
「入学したときは、花が咲いたかと思った。回りが皆美人に見えた」だそうで、「時がたつにつれ、それが幻だとわかった」ということだったので、これまでジョーディの周りには 若い女性がいなかったのかもしれないと思えば無理はない。 それに、この田舎町には、独身男性がジョーディぐらいしかいないと考えればモテモテ度合いも納得いくかもしれない。

と、むりやりに納得いくシチュエーションを考えたりするヒマもなく、中盤から後半に向かってどんどんミステリーとして魅力的な展開になっていく。謎解きあり、アクションあり。最後まで読んで、殺人事件だったとしても暖かい思いで読み終われる話であるということもプラスに感じた。

 実は購入してからそのまま長い間積読状態だったこの本、pon1の方が先に読み、「おもしろい」といっていたので続編2冊も購入した。私も続編を読もうとブックカバーを付け替えたところだ。

 ところで、日本ではこの本 「図書館の〜」とついた 「図書館シリーズ」なのだけれど、原題は違うようだ。

 この本は Do Unto Others  で、これは聖書の有名な「人にしてもらいたいことを、人にするべし」という語句の頭の部分なのだとか。

プリティ ブライド

■原題 Runaway Bride
■監督 ゲイリー・マーシャル
■星  ★★★

プリティ・ブライド
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■説明
 新聞コラムニストのアイク(リチャード・ギア)は、ネタに困っていた。おまけに女性に対する表現についても「そんなにひどい女性はいない」と苦情が来ていた。つい行きつけのバーでこぼしたところ、「いや、サイテーな女はいる!」と酔っ払った男に言われ意気投合。よく話を聞くと、田舎町の話。結婚式当日に逃げ出してしまうドタキャン花嫁の被害にもう3人もあっているというのだ。

■感想
 大あたりした プリティ・ウーマンと同じ リチャードギア、ジュリアロバーツ主演で監督も同じ、題名がプリティブライド。とくれば、「あらら、二匹目のドジョウか?それとも続編か?」とちょっとげんなりしてしまって今まで見ていませんでした。

 原題をみてみると プリティ・ブライドではなくて ランナウエイ・ブライド なんですね。 あまりにもベタな邦題だけれど、あえて プリティとつけてしまうことでやっぱりそれなりにインパクトはあったと思うので、うまいつけ方なのかもしれないなあと思いました。 

 リチャードギアは今度は王子様でもなんでもなく、普通のコラムニスト。 ラブコメだから 多少変なところは目をつぶるにしても、バーで伝え聞いた話を、ウラもとらずにコラムに載せちゃうっていうのはちょっとアリエナイんじゃない?と思ったり、それほどどうでも良いゴシップ新聞なのか?と思ったり、ゴシップ新聞だったとしても実名報道されたら、あっち(アメリカ)じゃ名誉毀損やらなんやらでむちゃくちゃ大変になるんじゃない?と思ったり。

 とはいっても、まあ、ラブコメの王道。マンガだとおもって楽しんでみることにしました。 水戸黄門のように決まりきった展開と結末も、今の私には新鮮で気楽でいいもんだな。。と思ったりしたところです。 ベタでストーリーとしても弱くても、ジュリアロバーツも彼女らしい魅力たっぷりだしね。 そこを楽しんで見なければ。。(だって、ジキル&ハイドの彼女とこっちを比べると、こっちがかわいくて好きだもの。)