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October 05, 2004

インテリア

■原題 INTERIORS
■監督 ウッディ・アレン
■公開年 1978年
■星 ★★★★
インテリアInteriors
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■説明
薄暗くてまったく生活感のない、人の住んでいる気配のしない家の映像からはじまる。外は砂浜。海辺にたった邸宅のようだが、海も暗く、波があらい。
  女性がひとり。もうひとり。そうして年配の男性...。 

■感想
ウッディアレンの監督映画だったからか名前が頭に残っていた映画。
印象的なのは、インテリアデザイナーの神経質な母のしつらえた部屋のあまりにも生活感のなさ。
きれいにととのっているけれども、人が住んでいるという現実味がない。 まるで、マンションのモデルルームのよう。 そういう違和感のある家に どこかからもってきたかのように、そう、まるでモデルルームに行ってみたら、そこに生活している人がいて、突然バスローブで出てきたかのような 違和感を感じる。

もちろん、普通の映画をとるときに、その部屋では人が生活しているわけではないのだけれども、いかにもそこに人が生活しているかのような心地よい遊びというか乱れをどの場面でもきちんと作りこんでいるということなんだなあと改めて思った。

 才能豊かな母は自分の気に入るインテリアをずっと追い求め、娘夫婦にも自分の趣味をおしつけようとしたりする。いや、押し付けるというよりも、彼女からみると、それが疑いようも無く正しく、正しいはずのそれを受け入れない娘夫婦を、理解できないというような感じだ。
母の真ん中わけでぴっちりと整った髪や、素材や色、形にこだわった服装にまで性格が表れている。 そういう母に息苦しくなってしまった父が新しい母を連れてくる。
 まったく母とは正反対。明るく、陽気で人懐っこく、そうして、多少いい加減でだらしない雰囲気をかもしだしている。 

 テーマは 家族同士の不協和音だろう。それぞれ、こだわってないようでありながら、母をうっとおしいと思いながら、傍からみると神経質でこだわりすぎの母と娘たちは皆通じるものがある。そうして、それが周囲と小さな不協和音をかもし出している。

interiorというのは「室内装飾」的な建物の中身的意味あいと、「内心」とか「本性」とか人間の中身的な意味合いを持つ単語のようで、たぶん、双方を意味した題名なのだなあと思った。

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