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December 03, 2006

黒衣の花嫁

■原題 LA MARIEE ETAIT EN NOIR
    THE BRIDE WORE BLACK
■監督 フランソワ・トリュフォー
■星  ★★★★

黒衣の花嫁
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■説明
 自分の部屋であろう場所で何かに嘆いている女性。衝動的に窓から飛び出そうとする女性を、年配の女性が引き止める。
 場面が変わり、トランクに荷物を積め、旅支度をしているような女性。洋服は黒い洋服ばかりなのが目につく。彼女は何者なのか?
なぜ嘆いていたのか。 窓から飛び出そうとしたのは、何をしようとしていたのか。 観客は映画のしょっぱなから、沢山の疑問を持つことになる。そうして、なぞめいた女性のことが少しずつあきらかになってゆく

■感想
 フランソワ・トリュフォーは、随分有名な監督だ。私も名前くらいは聞いたことがある。でも、どんな映画が彼の映画なのかということは知らなかった。 主役のジャンヌ・モローも名前だけは聞いたことがある大女優。 そういう昔の名作も見ておきたいと思ってエアチェックした。 アマゾンで検索するとDVDは見当たらなかった。

 この映画を、何の前提知識もなく見たことは大変ラッキーだったと思う。 ジャンヌモローは、この当時40歳くらいで、ちょっとふけていてヒロインにするには、ちょっと。。と思う場面も多かったが、良く見ていると、相手役の男性も皆老けていて、「今の映画界の若年化が進んでいるだけかもしれないな」などと思った。
 映画撮影のテクニックなどはよくわからないけれど、このストーリー展開の巧さが印象に残った。 バラバラにつなぎ合わされた場面が次第に意味をもったものとして観客に捉えられる。 たぶん、物語の中の相手たちも、なぜ自分がターゲットになるのか気づかない人も多かったと思う。 彼らに共通するものは何なのか。彼女目的は何なのか。 そんな疑問とそれに対するヒントで 観客は少しずつ彼女の目的を知ることになる。
 映画を見る者たちは性別も学歴も国籍もetc.全て違うそういう広い範囲の人たち全てに、言葉で直接的に説明するわけではなく、少しずつ物事の糸口を見せ、それを解き明かしたいという気持ちにさせることができるということは、何気ないことのようでとても難しいことだと思った。
 私も、最初退屈だと思っていたし、フランス語でさっぱりわからないし(字幕はついていました)で、なかなか入り込めないのではないかと思ったけれど、最初の事件が始まったあたりで、この映画が気になって気になって、最後までじっくり見てしまったひとりだ。
  

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