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December 09, 2004

ハウルの動く城

■原題 ハウルの動く城
■監督 宮崎 駿
■星  ☆☆☆☆

■説明
父の残した帽子屋をほそぼそとやっているソフィー18歳。ひょんなことから 悪名も高いけれども美形とのうわさのある魔法使い「ハウル」に会い、ただ一緒に歩いただけなのに荒地の魔女から呪いをかけられてしまう。 なんと90歳の老婆になってしまったのだ。 この姿では帽子やを切り盛りできない。
決心したソフィーは家を出る。

■感想
記憶では宮崎駿監督は 自分の子どもの成長にあわせて 見せたい映画を作っていると聞いたことがある。本当だろうか。となると子どもさんは18歳くらいの年になるのであろうか。
 アニメとして大変楽しいものではあったが、前回の千と千尋では、私は千の年齢までさかのぼって同化しながらみることができたのに、今回はソフィーの年齢にさかのぼってみることができなかったのが、前作ほどに楽しめなかった理由ではないかと思った。
 
  ソフィーは自分が美人ではないと思っている、仕事をもった女の子。男の子にももてないし、これといってきまったボーイフレンドもいないようだ。
以下大きなネタバレなので文字を隠します反転してください

おまけに、魔法使いのハウルはハウルで、魔法の力は持っているけれども、髪の色にこだわり、まったくわがままで子ども子どもしている。その子ども子どもしているハウルを しっかりもののソフィーがもりたてていく。 しっかり物の女の子の恋の力で見かけは素敵だけどいまひとつダメな男の子が立ち直る物語。

一番この映画を楽しめるのは 中学生から上の年齢の未婚の人たちじゃないかなあと思ったりしました。つい、ここのところの「だめんず」ブーム、昨年の「負け犬の遠吠え」ブームを思い出しながらみました。 あ、登場人物?で一番好きだったのは カルシファーかな?

解せないところも書いておこうと思います。激しくネタバレなので、同じく反転させて読んでください

戦争。どうして戦争しているのか。ハウルはそれをどういう目的で見て回っていたのか。
サリマンのいる場所に王に化けて出向いていったときに「魔法使いは戦争の手伝いはしない」などと反戦の意思を表したりするのですが、彼自身が結局は ソフィーたちを守るためといって戦争の中に出て行きます。
 サリマン曰く、ハウルに王室付きの自分の地位を譲りたいと思っていたのに彼が悪魔と取引したとのこと。それを聞く限りでは ハウルが悪・サリマンが善となるはずだけれども、実はハウルは自由気ままな生活をしているだけで、なんら危害を与えることなくすごしている。却って王室付きとなって戦争に加担しているサリマンのほうが悪なのではないかと思う。
 それはそれで、「世の中善や悪というのは、実は決められないものなのだ」という深い哲学がこめられているのかとおもいきや、ハウルがカルシファーと分裂したとたんに戦争をやめてしまったり。何のために戦争してたんでしょうか?と肩透かしをくらったかのようでした。

 けなげで、しっかりとした愛情深い女の子が出てくるのが宮崎アニメの特徴ですが、今回については「ハウルや、いつまでもうじうじせずもっとしっかりせい」と思ったりしました。

 原作を読んでみたらまた感想が違うかもしれませんね。

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