■原題 THE FIFTH ELEMENT
■監督 リュック・ベッソン
■公開年 1997年
■星 ☆☆☆☆
フィフス・エレメント...
■説明
始まりはエジプト。古代文字を解読している博士が解読中に突然やってくるのが不気味な宇宙船。
一転して2214年大きな邪悪な様相をした星が地球に向かっている。どうやらそれは星のようでありながら生命体のようだ。攻撃をしかけてもそれはどんどんと悪意を飲み込み大きくなっていき効果がない。
地球を救えるのは。。。というお話。
■感想
最初にこの映画を見たときは前評判のほうを先に聞いていたので、ある意味落胆してしまった。
その時は、さほど私としては評価が高くなかったのだが、今回みなおしてみると、おもしろいじゃないですか!。
まず、ストーリー展開は アメリカンコミックのようにテンポがよくさくさくとわかりやすい。
といっても、私アメリカンコミック読んだこと無いんですけどね。
映像のひとつひとつがマンガのよう。重いテーマでありながら 随所にあそびごころが沢山ちりばめられていて、重苦しい未来を描いた映画の中でも異色といえると思う。
宇宙人のキャラクターからして、どうみてもアニメやマンガの世界と重なる。
思い起こせば、この映画の後、オレンジの髪をしたひとが異常に増殖したような記憶がある。
勿論 ミラ・ジョヴォヴィッチにあこがれてだとおもうが、彼女の一見「こわもて風」の顔によく似合っているように思う。 細かいところまで見ると ファッションも面白い。 勿論ブルースウィリスのタンクトップがオレンジ色なのは彼女の髪の毛とコーディネートしているのだろうか。
未来的な服装は遊び心が溢れていて、ファッションショーでも見るかのようだ。
またもや、ナサケナイ風采で地球を救う任務を言い渡されたブルースウィリス(もう、何回映画で地球を救っているのだろう。スゴイ)も、あいかわらず期待を裏切らないおなじみのパターン。
なにより、悪役がイイ。
ゲイリーオールドマンが右目をかすかにヒクヒクと動かすあたり。なんで演技でそこまでできるの。。という何気なさ。すごすぎる。
ファッションについて戻ると、このミラ・ジョヴォヴィッチの服装。その後、ある人を見るたびにそれってまねですか?と気になっていたところ。その人は TMRのHOT LIMITあたりの服装を見ていただきたい。
こちらが1998年の6月ということだから、影響受けているっぽいんだけどなあ。
DISCOGRAPHYか、PHOTO GALLERYの1998年あたりをよろしかったら見てくださいね。
濃いキャラクターのクリス・タッカー。髪型はサザエさんそっくり。アニマル柄や襟元薔薇の衣装も妙にバランスがよくて、似合ってるんですよね。
中で歌われている歌も聴かせるし、今頃になってCDが欲しくなって来た。
エリック・セラの音楽だそうだ。
ところで、この場面にくるとなぜか萩尾望都を思い出す。彼女のマンガにこういう設定のものってあったような気がするのだ。 宇宙の平和のために歌う歌姫。なかったろうか。
とにかく 楽しむために見ると思うと 街の様子や映画全体もとてもたのしめたのだった。
後から知ったのだが、衣装は JPゴルチエ らしい。
この映画はストーリーよりもこういう周りを楽しむ映画だったのだなあと改めて思った次第。
以下ネタバレ
最後のところで戦争を見て涙するミラ・ジョヴォヴィッチ扮するモンドシャワン人の悲しみに「キミを愛しているいからキミが必要だ」っていうのは陳腐に思えるなあ。
でも、それも もしかしたら 徹頭徹尾 アメリカンコミックチックな終わり方なのかも。