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April 03, 2006

Dr.Tと女たち

■原題 DR. T & THE WOMEN
■監督  ロバート・アルトマン
■星  ★

Dr.Tと女たち ~スペシャル・エディション~
Dr.Tと女たち ~スペシャル・エディション~リチャード・ギア ロバート・アルトマン ヘレン・ハント

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■説明
 産婦人科医のリチャード・ギアの娘が近々結婚するので、奥さんはその準備に忙しい。彼のクリニックは大変人気があり、ハンサムな彼の周りには、お金持ちの暇でワガママな奥様たちがたくさん。

■感想
 私はこれまでいたるところで有能な女性をたくさん見てきています。世の中には「女はバカだ」と十把ひとからげで男女差を語る人も多いですが、だいたい社会に出てそれなりの仕事をしている女性は認められるために、男性以上の働きを必要とするからか、知的な人が多いのです。 仕事をしていない人でも、ネットで出会い、いろいろとお付き合いをさせていただいている方々の思慮深さや知識にはいつも驚かされることが多いのです。ところが、最近 女性である私から見ても 「ああ、コレだから女はバカだと言われるんだよ」という人を多く見るようになりました。これは私の生活環境が変わってしまったからでもあるのですが。
 人の噂がどんどん大きくなって伝わる。瑣末なことを気にするわりには重要なことを気にしない。「今・何をするべきか」「ここでは何ができるところか」そういう社会の大きな決まりごとにサッパリ気付かずに、まるで世の中には自分しかいないような傍若無人ぶりでも、いたって本人は「これで正しい」と思っていたりするようです。そういう人を見るにつけて じれったいやらなんやら。

 いえ、これは「女がバカ」というよりは、社会に出ていないために、社会生活の規則がわかっていないからこそ発生していることだと思うのですが。悲しいことに私は女性。 男尊女卑の男性だったら「だから女の頭は足りない」のひとことで片付けることが出来ると思うのですが、同じ女性の立場からして、「どうして、ここで個人の都合を持ち出すんだろう」とか「どうして、手順をととのえようとしないんだろう」と思うと同時に、彼女たちが社会の決まりを知らないばかりに 「バカ」扱いされる様子を見ると心穏やかではいられません。

 そんなはがゆい経験を最近もしたので、この映画はとても不快でした。なんといっても出てくる女たちがそういう男尊女卑の男たちがとらえているであろう「女」の典型だったから。 このにくたらしくなるほどの皮肉がアルトマン監督の持ち味なんでしょうね。それと、見ていて不快さを感じる場面描写。
 実際は、こき下ろされたのは女性だけでなく、リチャードギアが代表する男性もです。

 そんなバカな女たちに付き合ってへとへとになった挙句に、結局「こんな生活もう嫌だ」と夢に描いたことは一人相撲だったとわかったり、 伊丹十三 監督の 映画に出てきた 死の床に就きながらも家族のご飯を作るお母さんのように、つい自分の仕事をこなしてしまうような彼も、アルトマン監督の皮肉なのでしょう。

 アルトマン監督は有名な人ですが、この映画を見る限りでは彼の人間性が好きになれません。
そんな映画でした。 全編にわたって不快で苦手な映画です。コメディだそうですが笑えませんでした。  (ごめんなさい。あくまでも、私の個人的な感想です。)

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