■原題 CHOCOLAT
■監督【著者】 ラッセ・ハルストレム
■星 ★★★★
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■説明
ある、厳格な村に 北風とともに赤いフードをかぶった 母(ジュリエット・ビノシュ)と子がやってくる。母子は店を借りそこでチョコレート屋を開く。
おりしも、その村では昔からの伝統の断食の時期。村人は よそ者の出現をいぶかしむが、次第にそのチョコレートの虜になっていく。そうして...という話。
人気の ジョニー ディップが出ています。
■感想
不思議な映画でした。アカデミー賞にいくつかノミネートされたそうです。
なにより映像としてみるチョコレートの美味しそうなこと。「この映画を見たらチョコレートを食べたくなる」と聞いたのですが、まさに。その後私はチョコレートを買いあさり、(丁度冬に向けて新商品が出ているところですね)手当たり次第に味見をしてしまいました。
さて、この映画を見て思い出すのは、 赤いバラソースの伝説。パベットの晩餐。とか、そういう類の映画。
以下激しくネタバレなので例のごとく反転して読んでください。
これから見ようと思う人は読まないほうがよいかもしれません。
厳格な村で日曜のミサにも出ず、結婚していないのに子供を持っていて、派手な身なりの母は道徳的に疎んじられます。しかし、その母が作ったチョコレートを村人が食べると皆自分の気持ちに正直になり縛られていた規律から自由になるようです。そうして、少しずつ彼女のチョコレートを食べる人たちが増えていきます。
彼女は 古い因習に縛られた人たちを自由にするという設定です。しかし、この映画見方によってはその因習から解き放たれたのは 村人だけではありません。どうやらこの親子は村々を回ってチョコレートを作って食べさせているという昔ながらの運命に縛られた親子らしいのです。
北風とともにやってきて次の村へ移り住む。
母は魔女のような雰囲気なのかとおもえば、途中自分が受け入れられないことに悩み涙し、この地も去ろうとします。(ああ、普通の人間なんだなあ)しかし、今回ばかりは違ったようです。 また、終盤では 船に住み、あちこちの村を渡り歩いているという生活をしているジョニー・ディップが、母子を訪れます。どうやら 母子と一緒にこの地に住むようなニュアンスもあります。 そうして、子供は自分の想像上の唯一の友達のカンガルーから解き放たれます。 |
こういう映画は見る人によっていろいろな見方があり、解釈の仕方があると思います。
これといった大きな事件はありません。 Once upon a time で始まるこの話は 昔話としてとらえられる。まさにそういう御伽噺のような話。という印象でした。
ホットチョコレートにチリを入れるとどんな味になるんだろう。