■著者 角田 光代
■星 ★★★
夜をゆく飛行機 | |
角田 光代 中央公論新社 2006-07 売り上げランキング : 320391 おすすめ平均 今持っているものと、なくしたものの大きさ シャープさを抑えた人物設定 自分の足元ばかり見てる女の子の1年 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
■説明
4人姉妹の末っ子里々子の家は古くからの商店街にあるような酒屋。何の変哲もない、なにごともおこらないような一家。普通にある生活を普通の子である里々子の目を通して、ガラス1枚へだてたところからから描いたような物語。
■感想
普通のようでありながら普通でない物語のありようは、まるでテレビドラマ(ホームドラマ)を見るかのような展開で楽しめた。家族とのかかわり、人とのかかわりを意識するような年頃になって、恋愛やらも経験し、そうして人に傷つけられ、人を傷つけ。。
描いてあることはよく考えてみると一般の人だれもが経験するようなことではない。(だって、4人姉妹というのも今時はめずらしい)けれど、一瞬この話はどこにでもある物語のように妙に身近な感じがする。 大きな起伏があるわけではなく淡々と進む物語に妙にひきこまれてしまうような不思議な味わいの本だった。