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March 13, 2007

海辺のカフカ

■著者 村上春樹
■星   ★★

海辺のカフカ (上)
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■説明
 家出をしてなにかに引き寄せられるように四国へ出かけていくボク。 猫の言葉が分かるナカタさん。 別々の人物、別々の場面を結びつける何かがだんだんに明らかになってゆく

■感想
 最初にかかねばならないと思うのは、私は村上春樹は合わないタイプだということ。村上春樹というと絶大な人気がある作家だけれど、たしかこの本のほかに読んだのは、もらった「ねじまき鳥クロニクル」 だけだ。でも 村上春樹は私にはあわないという印象があったのに、過去の読書記録(リンク先)を見てみると、評価は★4つということはおもしろかったようだ。(実は筋をすっかり忘れてしまっている。)

 この本は、英語版が ニューヨーク・タイムズの選ぶ「2005年のベストブック10冊」に入りフランツ・カフカ賞をとりという 輝かしい作品であり、広く評価されている作品である。

 でも、文学を含める芸術の分野というのは、[評価されている][評価されていない]という基準以外に 自分の好みで「好き」「嫌い」といえる分野だと思う。 そうして、この本は、私にとってはいまひとつ好きになれない本だった。

好きになれなかった理由の一番はやはり、嫌悪感を抱くような表現や設定が非常に多かったことだと思う。 中学生の頃、読んだカフカの「変身」は大変気持ちが悪い小説だったように記憶しているので、それを受け入れることができる時期・できない時期というのが 私の中にもあるのかもしれない。そうして、今がたまたま受け入れられない時期であったとか。

 ファンタジーであるという点は私にとっては別に障害ではないと思っている。子ども向けの本なども読むし、ファンタジーは比較的楽しんで読む分野だ。だからだろうか。この本の中でも一番好意的に読み進んでいたのはナカタさんだった。

 謎解きのようで、謎が解けていないのがまた私のストレスになっている。全てのピースがきちんとおさまらない気持ち悪さ。その辺が私には向いてないのかもしれない。
 謎が多いことで、後に 少年カフカ(未読です)につながっていくものであり、きちんと完結させないことは不備ではなく「仕様」だったのだと理解しているのですが、それでもなんだかしっくりこないというところが私の「合わなさ」につながるのでしょう。

少年カフカ
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