ずっと昔に流行ったクイズなので、答えをご存知の方も多いかな。
正直村と嘘つき村があります。 正直村には正直に答える人ばかり 嘘つき村は嘘をつく人ばかりがすんでいます。 あなたが一本道を歩いているときに、道が二手にわかれていて、そこに人が立っていました。その人は 正直村か、嘘つき村のどちらかから来た人ですが、どちらの人かはあなたにはわかりません。 その二本の道は、片方は正直村、片方は嘘つき村に続いています。 あなたは 正直村に行きたいと思っています。 さて、その人にあなたは何と尋ねればよいでしょう。答えは最後に。
■サルさんアリさん
小さい頃から「いじわる爺さんは馬鹿をみた」ということを聞き育った人は多いと思いますが、 実際社会に出てみると、どうも正直な人が 馬鹿をみているような気がするということはありませんか。
突然ですが、動物奇想天外の世界です。 難しい仕組みをつくって おサルにバナナをとらせる実験をしていたとします。 物事に興味しんしんのチャレンジャ−猿が大抵出てきます。 そうして、ああでもない、こうでもないと試行錯誤して 偶然取れる場合もあるし、見ている私達が「おおっつ」と 驚くほどの知恵を発揮してバナナをゲットするサルもいます。
ところが、そのおサルがバナナをゲットしたときに、ボスザルもしくは暴れザルがやってきて 「グワ〜」と威嚇。 あわれ、せっかく自分が考えてバナナをゲットしたサルは バナナを食べることができませんでした。
あるいは、そのおサルがバナナを取ったと思って安堵した瞬間。物陰から様子をうかがっていたすばしこいサルがやってきて 横から掻っ攫っていってしまいました。 哀れ知恵をしぼってバナナをとったサルはこちらのケースでもバナナを食べることができませんでした。
こう言う状況。よくテレビでも見かけます。
そう。こうやってみると、「サルとは違うさ〜」と思っている人間の世界は 仮に人間よりもずっと優れた生き物が見た場合、キノコを自分達で栽培するハキリアリと普通のありの差くらいしかないようにも思います。
ハキリアリの抗生物質を利用したキノコ栽培:キノコが病気にならないよう抗生物質を利用 http://www.biowonderland.com/ScienceMystery/20021201.html ハキリアリの牧場:アブラムシを食料確保のために飼っている http://www.biowonderland.com/ScienceMystery/20021203.html ハキリアリのキノコ栽培:キノコを食料確保のために栽培している http://www.biowonderland.com/ScienceMystery/20021205.html
■正直者が馬鹿を見る図式
実際は正直村というのは幻想に過ぎません。 世の中には 「正直でいたい」よりも「自分が得をしたい」という意識が勝る人たちが沢山います。 また「自分が得をしたい」という積極的な理由ではないけれど「自分が損をしたくない」という消極的な理由でも嘘をついたり事実を隠していたりすることがあるでしょう。
さて、架空の話から実社会の話にもどしましょう。 詳細は書きませんが、先日私は「人道的に容認できない」出来事があったことを知りました。 その人たちがやったことは、結局は 個々の出世欲と保身だったのでしょう。 本人にしてみれば 「うまくやりたかった。悪気はなかった」ということだと思います。 でも、その犠牲になってしまった人のことを思うと私は どうしてもその人たちがやったこと、そうしてその後の対応は納得いきません。
常々、会社の構造や出世などについて 「能力ある人が出世するわけではない」という図式に気がついていた私は、たまたまここ数日たてつづけに これを何度も反芻することになりました。
あるソフトをダウンロードすると、そのソフトに同梱されて「現在の会社システムに問題あり」と提言しています。興味ある人はダウンロード&解凍。 ソフトとして優れものです。 http://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se192983.html メルマガをとると、メルマガでは 今の社会構造について 提言しています。
そういう現在の社会の問題点に気づいて憤慨している人たちが沢山いるのに、どうしてそういう人たちが手を組んで、改善することができないんだろう?とふと不思議になりました。
また、そんなときにマグマグから配信された文章にこんなものがありました。 ===== > 『 仕事ができるだけではダメ 』
会社で出世するには、たんにいい業績を上げればいいというものではない。 課長へ、部長へ、役員へと引き上げてくれる上司がいて初めて出世できるのだ。
この構造がわかっているなら、上司に対する態度はおのずと決まってくるだ ろう。自分の人事考課を握っている上司とは仲よくし、かわいがってもらうこ とが、出世には欠かせない。 ===== 長年会社づとめをして、悲しいことで、コレが諸悪の根源だと思うけれど、この指摘は本当であるとおもいます。出世に効くのは実力よりも、ゴマすりやアピールです。
「世渡り」というがまさに ひょいひょいと身をかわしながら「渡る」ということでしょうか。
たとえば「能力があると思う人たちが沢山あつまって」ベンチャービジネスをおこしたとしても、その構造が長続きしないだろうし、実際、現在の問題点を解決すべくして独立したベンチャービジネスが 長年成長しつづけているという例を余り聞かないのはこれが問題なのでしょう。 それは、世渡り上手な人たちの存在。自分の能力以上に能力を買ってもらう人たちの存在でしょうか。 皆がみな嘘をついているわけではなく、自分の能力を自分で買いかぶっている場合もあるでしょう。
「苦労して金を儲けたい」と思う人はいないと思います。 誰しもみなできれば楽にお金を儲けたい。 そういう感覚が人間にあるかぎり搾取する人がいて搾取される人がいるのだなあと思いました。
■おこたえ
冒頭のクイズの答えは 「あなたはどちらの道から来ましたか?」とその人に尋ねましょう。 嘘つき村の人は 嘘つき村から来たので嘘をついて正直村の方向を指差します。 正直村の人は 正直村から来たので 正直村の方向を指差します。 |